台町
であった出来事
「大磯町史 8 別編 民俗(編集発行大磯町2001年)」
「大磯町史民俗調査報告書4(編集発行大磯町1997年他)」
「大磯町文化財調査報告書第27集むかしがたり(1987年初版)」より


台町 小陶綾・海辺「東海道松並木」

御嶽神社
13 台町のキツネ 御嶽神社「狐っ火(キツネッピ)」
「みんな裏へ出てみろ」って。「なんだよ」。 そーしんとね、オミタケサンのあすけえら、山がこんなだったでしょ。そーしんとね、オミタケサンのね、山へね、狐が上がってくだあな、あかりがついて。 「ほれ見ろ、ヤレ狐っ火だぞ」だせってな。だから、みんな震えあがっちまだ。雨が降ったあときなんかにゃね、チョコチョコしたもんがでてくんですよ。前に居んだけど、つかもうと思うと、ツルっとこうやんだ。そういうもんだそうですね。(話者:台町 加藤栄作/明治28年生)「大磯町文化財調査報告書第27集」P52
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4 10 14 NCRのお稲荷さん「狐のとっ憑くオイナリサン」
狐にとっ憑くってのは、ぼんやりして、大きな声で怒鳴ったりなんかすんだよね。ほいでオガミヤが来てさ、おっ憑かせんだあね。どこの狐へったって、だいたい分かるんだよ。大磯にね、その当時はね、滄浪閣の前からバイパスがあんでしょ、あそこにね、一本松てえとこがあんだよ。あすこのオイナリサン(14)とかね。それからNCRね、あすこにもあった、オイナリサン(4)が。それともう一つはね、高田公園から千畳敷へ行く道にあんだよ。
ヤマノオイナリサン(10)てのが今でもある。だあ、オガミヤサンが来てね、拝んでさ、その人を連れて行くんだよ。アブラゲ納めて、うしろ向いちゃいけねえだ。まっつぐ帰って来なさいっていうことで一緒に帰ってくんだ。うしろ振り向くとよ、また狐が来るからよ。で、ほかにね、オイナリサンもだいたい祀ってあんだ。下町ってえことはね、漁師町に多いんだ。だけんどそういうところのお狐さんはいねえんだよ。その三ヶ所だけ。(話者:南下町 真間正太郎さん/明治41年生)「大磯町文化財調査報告書第27集」P54
大きなのがいて、まあこのへんから、今の湘南平だな。鷹取山くらいから湘南平の方へ行ったり来たりしてんだとよ、なんてそういう話を聞いたことありますけどね。(西久保、明治44年生まれ)
台町のキツネ「あっち歩け、こっち歩け」
化かされるようなことはねえけどね。だけど、 よく祝言だとか、それから、お葬式なんか行くと、 アブラゲがくらあ。それをしょってるとね、狐のやつが出てきてね、それでもう、片っぽが酔ってんだから、「あっち歩け、こっち歩け」させられち まだっちゅわあね。そいで、うち行ってみんとね、 包んできた風呂敷もなにも、メチャクチャんなっちまいやがん。 そいで、みんな食わいちまだ。 そういうもんだっただね。(話者:台町 加藤栄作さん/明治28年生)「大磯町文化財調査報告書第27集」P47
#kitsune #folkrore #キツネに化かされた #キツネ #口承文芸
台町のムジナ 「砂をぶっかける話」
おー、出ただえー。なにしろムジナが出てな、 水なんか、夜、汲み行くと、砂ぶっかけんせえもん。だから、子どもらにゃ震えあがっちまう。(話者:台町 加藤栄作さん/明治28年生)「大磯町文化財調査報告書第27集」P55
#kitsune #folkrore #キツネに化かされた #キツネ #口承文芸